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2019年11月

2019/11/29

その「助詞」が気になる

途中で所属する会社はかわりましたが、気がつけばもう25年もビジネス書系の小さな出版社で、「編集者」という肩書きで仕事をしています。それ故の職業病か、目の前の原稿に限らず、文章を見るとつい「校正作業」をしてしまう。そしてしばしば「気になる文章」を見つけてしまうのです。
「産経新聞」のウェブサイトに掲載された記事も、気になる。。。。

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河野太郎防衛相は28日夕、防衛省で記者団に、北朝鮮が午後4時58分に弾道ミサイル2発が発射されたと断定し(後略)

(産経新聞 THE SANKEI NEWS 2019.11.28 19:29「河野防衛相「弾道ミサイル」2発と断定 距離は約380キロ」より)
https://www.sankei.com/politics/news/191128/plt1911280039-n1.html

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「北朝鮮が午後4時58分に弾道ミサイル2発が発射されたと断定」って、明らかにおかしい。1つの文のなかに「北朝鮮」と「弾道ミサイル2発」という2つの主語があるからですね。

主語が「北朝鮮」なら、「弾道ミサイル2発」は目的語だから、「北朝鮮が午後4時58分に弾道ミサイル2発」にして、動詞も能動態にして「発射したと断定」ですよね。シンプルなかたちにすると、北朝鮮がミサイルを発射した、ということ。

主語を「弾道ミサイル2発」にするなら、「北朝鮮」はそれが起きた場所を表すことになるから、「北朝鮮から午後4時58分に弾道ミサイル2発が発射されたと断定」ですね。シンプルなかたちにすると、北朝鮮からミサイルが発射された、ということ。

ミサイルは、誰かが発射しないと、ミサイル自身の意思で発射はされないので、主語が「北朝鮮」という「意思を持つもの」なら動詞は能動態で「発射した」、主語が「弾道ミサイル」という「意思を持たない無生物」なら動詞は受動態で「発射された」が適切だと思われます。

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