アニメ・コミック

2020/01/05

宮崎駿 『風の谷のナウシカ』

ずっとむかし、まだ学生だったころにいちど読んだことがあるのだけど、そのときはまだコミック最終巻が発行されておらず、けっきょく最後までは読まなかった記憶がある。今回、おそらく初めて最後まで読んだわけだが、根本的な思想としては、『新世紀エヴァンゲリオン』に似ているように感じる。何度も過ちを繰り返し、争いや略奪に明け暮れるいまの人類を地上から一掃し、より平和的で完成された新しい世界をつくろうとする「誰か」によるノアの箱舟的な計画により、主人公たちが生きている時代に大きな災害が発生し、あと少しでその計画が成就しようとするが、最終的に主人公は完成され完全な調和が得られるであろう新しい世界よりも現状の未完成で不完全な世界で生きていくことを選ぶという流れは、基本的に同じなんだな。
あと、終盤に近づくにつれて物語が駆け足になっているというか、話を終わらせるために大急ぎでいろいろなものを詰め込んだような、そんな印象を受けた。最初のほうに出てきた腐海や王蟲の描写とかは繊細で美しかったのにな。
それと、モノクロ印刷のコミックだと、王蟲の目の色がわからないのが残念だった。


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2019/12/15

楳図かずお『神の左手悪魔の右手』

絵はけっこうグロくてよいのだけど、ストーリーにあんまり厚みが感じられないのが残念。絵面のどす黒さとぐちゃぐちゃ加減に対し、物語のどす黒さやどろどろ加減が負けている感じがする。
「女王蜘蛛の舌」はそこそこ趣があって悪くなかったけれど、他の話は登場人物がただ騒いでいるだけのB級スプラッタムービーと同じような匂いを感じる。
『神の左手悪魔の右手』というタイトルも、それぞれの物語に上手に使えていれば趣深いタイトルだっただろうに、ほとんど活かされていない。最終話で思い出したようにそれっぽい説明を入れたことでで、趣深いのではなく思わせぶりなタイトルになってしまった印象。


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2019/08/25

原作:蔵石ユウ、作画:イナベカズ 『食糧人類-Starving Anonymous-』

人間を捕食する地球外知的生命体との戦いを描いた作品という点では『寄生獣』などと似たようなところがあるけれど、『寄生獣』と比べると描かれているテーマや登場人物の描写などが非常に浅いと感じる。主人公?の伊江は基本的になんの役にも立たないし、キャラクターに魅力も感じない。伊江よりも活躍するナツネと山引はどちらも特異体質なのでストーリーを都合よく進めるうえでなんでもありだし、伊江の友人のカズは登場の必要性を感じない。桐生もマッドサイエンティストにしては知性の高さを感じない。最大の敵である巨大生物も、人類よりも知能も科学技術力も高いという設定なのに食糧を食べつくしたうえ共食いで絶滅って、とても知能が高いとは思えない。人間以外のものは食べないような設定でありながら共食いをするというのもなんだかなぁ。発言者の役柄や状況に対してそぐわないような子供っぽい、というか、ばかっぽいせりふもところどころであり、非常に興ざめ。SFとしてもゴアものやバトルものとしても中途半端で、登場人物たちの成長ストーリーとしても起伏が少ないうえ振れ幅も小さく、思ったよりもおもしろみのない、こじんまりとした作品だった。

食糧人類ーStarving Anonymous-(1)

イナベ カズ/蔵石 ユウ 講談社 2016年09月20日
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2019/05/01

佐藤宏之 『気分はグルービー』

まだギターを弾いていた大学生だったころに、同じ音楽サークルの後輩の家で読んで、なかなかおもしろかった記憶があったのだけど、あらためて読み返してみたら、思ったよりおもしろく思えなかったのは、自分が年を取ってしまったからだろうか。

というか、ロックバンドをテーマにしたコミックだと思っていて、もっと演奏シーンがたくさんあったように記憶していたのだけど、意外と演奏シーンが少なかった。ロックバンドがテーマというよりは、人気のある高校生ロックバンドにあとから参加したドラマーの兄ちゃんと、その兄ちゃんをバンドにスカウトしたキーボーディストの姉ちゃんの煮え切らないラブストーリーと、バンドのメンバーである高校生たちの馬鹿っぽい青春ストーリーが、むしろ主軸だったんだな。

もっとバンド活動やロックへの愛情や苦悩のようなものが強く感じられるような内容のものが読みたかったと思った。

 

 

 


 

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2019/01/03

楳図かずお 『わたしは真悟』

なんだろう、なんだかわからないけれど、すごく圧倒された。読み進めずにはいられない迫力があり、読み終わったときには感動と心が痛みが残った。うまく言葉にできない。すごい作品だった。


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